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ドイツでUボートのブンカーを見学した

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 2006年7月にブレーメン近郊にあるファレンティン・ブンカーを訪れた。ここは1945年3月に完成間近で放置されてしまったブンカーだが、完成すれば巨大なドイツ海軍Uボート部隊の基地になる予定だった。

2006年7月にドイツに一人旅をした時に、ドイツ北部のブレーメンにあるファレンティン・ブンカー[Valentin Buker]という建造物を見学した。このブンカーは映画「Uボート」などで有名なドイツ海軍のUボート(潜水艦)の基地であり、第二次世界大戦中にUボートはここで修理と整備を行い、ここから北海での連合軍海軍との戦いへと出撃した。建造ではやはりナチスドイツという独裁国家なので多くのユダヤ人、東部戦線で捕まったロシア人捕虜が、近くのノイエンガンメ強制収容所から強制労働者として動員された。強制労働で亡くなった労働者も何人かいる。上の写真がブンカーの外見。

 

ファレンティン・ブンカーのウィキペディアの説明。日本語で書かれたものはなくて、英語の説明文。

 

en.wikipedia.org

 

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これがブンカーの内側。中に入れるのはツアーがある日だけであり、僕が行った日はツアーがなかったので中は見学できず、フェンスが張ってある外から中を撮影するのが限界だった。ここは今はドイツ連邦軍の海軍が管理しているので、連邦軍がガイドツアーを実施する日だけ、内部を見学することができる。でも、日本に住んでいる限り、内部を案内するツアーの日にファレンティン・ブンカーに行くのは難しいと思う。

 

このブンカーは完成したらドイツ海軍の最新鋭UボートであるXXI型Uボートが配備される予定であり、連合軍にとっては大きな脅威になるはずだった。だから、連合軍は執拗にこのブンカーを爆撃して、ブンカーの建設工事を妨害した。

 

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ブンカーを少し離れた場所から撮影した。ブンカーの前を流れているのがヴェーザー川であり北海へと通じている、この写真を見ると、ブンカーからどのようにUボートが出撃するプランだったのがわかると思う。しかし、このブンカーは1943年2月から建造が開始されて、1945年3月に工事半ばで未完成のままで放置されてしまった。その理由は、当然ながら連合軍による執拗な空襲で工事が妨害されたことも原因である。もし完成していれば、巨大なUボートの基地と工場となり、ドイツ海軍自慢の最新鋭のXXI型Uボートがここから出撃する計画であり、連合軍にとっては大きな脅威となるはずであった。

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この写真がファレンティンブンカーに配備される予定だったXXI型Uボート。当時の連合軍の軍艦に備え付けられたソナーではこのUボートを探知することができず、もしこのUボートが100隻以上実戦に投入されていたら、連合軍はパニックに陥っていた可能性がある。

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上の写真は、映画「Uボート」の中のブンカーでのシーンの撮影である。この写真のシーンは、フランスのロリエンにほぼ第二次世界大戦当時の姿で残っているブンカーで撮影が行われた。ファレンティン・ブンカーも、完成すればこのようなブンカーになる予定だった。だが、先にも書いたように、執拗な連合軍による空襲に妨害されて、1945年3月に未完成のままで放置されてしまった。

 

このブンカーを建設するために約12000人の囚人が強制労働者として動員されて、その内の約6000人が亡くなった。

 

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最後にやはり紹介しないといけないのは、この巨大ブンカーを建造するために動員されて亡くなった強制労働者の慰霊碑。約12000人の囚人が近くのノイエンガンメ強制収容所から動員されて、約6000人が亡くなった。この写真は、1983年に西ドイツ連邦政府によって建てられた慰霊碑。