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ドイツ軍人を演じた[Schauspieler]男優たち

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多くのドイツ男優がハリウッド戦争映画などで悪役ドイツ軍人を演じているが、彼らについて詳しく説明する。

 

このブログ記事は、ドイツ軍人が登場する戦争映画をより楽しく見るためのちょっとした豆知識です。

第二次大戦のドイツ軍といえば、ハリウッド映画では当然ながら悪役が多い。今、世界の多くの人たちは”ドイツ”といえば、これを連想する人も多いだろう。 だが、こんなドイツ俳優が子供の頃からドイツ軍マニアである自分にとっては、ものすごく魅力的だったりする。ちょっと例をあげよう。

クルト・ユルゲンス・・・言わずと知れた有名な俳優。悪役だけでなく、美女とのラブストーリーにもよく出ている。
出演作:「史上最大の作戦」-ブルメントリット大将、「眼下の敵」-Uボート艦長、「空軍大戦略」、「ネレトバの戦い」、「アルデンヌの戦い」etc

ハーディ・クリューガー・・・この人もドイツの名優。息子のハーディ・クルーガーJr.も今ドイツでブレーク中。
出演作:「遠すぎた橋」-ルドヴィックSS少将、「ネレトバの戦い」、「シベールの日曜日」、「ハタリ!」etc

マクシミリアン・シェル・・・この人はドイツ軍の将軍の役をよくするのでドイツ人と思われているが、本当はオーストリア人。お姉さんのマリア・シェルも有名な女優。
出演作:「ニュルンベルク裁判」ー弁護士ハンス・ロルフェ(アカデミー主演男優賞受賞)、「戦争のはらわた」ーシュトランスキー大尉、「遠すぎた橋」ービットリッヒSS中将、「オデッサ・ファイル」ーロシュマンSS大尉、「誇り高き戦場」、「ジュリア」etc

 

ハンス・クリスチャン・ブレッヒ・・・ここからかなりマニアックになる。本音を言うとここから先の俳優達によく注意して欲しい。この人は優しいドイツ将校の役をよくやる人。
出演作:「史上最大の作戦」-プルスカット少佐(ブンカーから外を見て、「敵だ!連合軍が来たぞ!」と叫ぶ将校)、「バルジ大作戦」-コンラッド伍長(戦車隊長ヘスラー大佐の副官)、「レマゲン鉄橋」-降伏するシュミット大尉、「まわり道」-ナスターシャ・キンスキーのおじいさん役、08/15シリーズetc

ゲルト・フレーベ・・・ドイツではかなり有名な俳優。戦争中はナチス党員ながら何人かのユダヤ人の逃亡を助けたそうだ。
出演作:「パリは燃えているか?」-コルティッツ将軍、「史上最大の作戦」ーコーヒーを運ぶドイツ兵(セリフなし)、「007・ゴールドフィンガー」、「チキ・チキ・バン・バン」etc

ヴォルフガング・プライス・・・悪役将校ばかりの俳優。でも、ドイツでは優しい人の役もやっているらしい。
出演作:「史上最大の作戦」―ペムゼル少将、「遠すぎた橋」―ルントシュテット元帥、「アンツィオ大作戦」―ケッセルリンク元帥、「パリは燃えているか?」-狂信的ナチ将校(コルティッツにパリの完全爆破を進言する)、「脱走特急」―脱走した連合軍捕虜に拘束されるドイツ軍将校、「脱走山脈」、「大列車作戦」―etc

リヒャルト・ミュンヒ・・・この人も悪役ばかり。
出演作:「史上最大の作戦」―マルクス中将(片足が不自由でステッキを愛用している将軍)、「パットン大戦車軍団」―ヨードル上級大将、「レマゲン鉄橋」―ドイツの某将軍(レマーゲン鉄橋の死守命令を伝える将軍)etc

これ以外にも、アントン・ディフリング(「暁の7人」でハイドリッヒ役)、カール・オットー・アルベルティ(「バルジ大作戦」でヘスラー大佐に付随する歩兵部隊長役)、ハンネス・メッセマー(「大脱走」で収容所長役)などがいる。

 

1980年代以後の戦争映画では、「ヒトラー最期の12日間」、「戦場のピアニスト」、「ワルキューレ」に出演したトーマス・クレッチマン、「Uボート」、「イングリッシュ・ペイシェント」に出演したユルゲン・プロホノフなどがいる。


それでドイツ男優たちが、「私がその戦争映画に悪役ドイツ軍人役で出演しましょう」と言って協力をしないと、連合軍が善人、ドイツ軍が悪人という戦争映画は出来ないという事実がある。それを考えれば、ドイツ人男優はよくハリウッド映画に協力をしていると思う。

昔の戦争映画などをよく見てみれば、
「あっ、そういえば、この俳優は名前はわからないけど、よく悪いドイツ軍人役で出ているな」
という俳優が何人かいると思う。少なくとも、僕は子供の頃からよくそう思っていた。


写真は上は「遠すぎた橋」でルドヴィック親衛隊少将を演じるハーディ・クリューガー。下は「史上最大の作戦」でペムゼル少将を演じるヴォルフガング・プライス。

 

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ドイツ人は「好きなドイツ男優はいない」という人がかなりいる。理由はハリウッドの戦争映画で、悪役ドイツ軍人ばかり演じているからというもの。

 

それで、僕は今までの多くのドイツ人とメール交換をして実際にドイツ人とも本当に会って話をしたが、多くのドイツ人は好きなドイツ男優はいないという。

今でも東北大学理学部に夏の期間だけ研究に来ているドイツ人のWというアメリカの大学教授と交際しているが、彼を始め多くのドイツ人と映画の話もしたのだが彼らが言うには、
「オレ(私)の好きなドイツ男優はいない」
とのことだ。かつて東北大学法学部准教授をしていたSとその妻のMも、相撲大好きで今も東京に住んでいる30歳代の女性のVも、
「好きなドイツ女優はナスターシャ・キンスキーとかハンナ・シグラとかいるけど、好きなドイツ男優はいない」
と言っている。

理由は戦争映画をたくさん見ている人ならわかるだろうが、
「日本人ならわかると思うけどドイツ男優というのは、ハリウッド映画で悪役の国防軍、SS将校を演じることが多くてイメージが良くない」
というもの。まあ、当然の理由ではあるけど。

 

下の写真の左の軍人は「Uボート」のユルゲン・プロホノフで、その下の写真は「ワルキューレ」のトーマス・クレッチマンだが、こういうハンサムなドイツ男優もハリウッド映画では、いつも悪役ばかりを演じているのが本当に可哀そうだ。プロホノフは「Uボート」ではカッコいい艦長だったが、「エアフォース・ワン」などのハリウッド映画では悪役ばかり演じている。クレッチマンも「ワルキューレ」では悪役のレーマー少佐の役だった。

 

ドイツ人の男優たちは、永遠に戦争映画でナチスドイツ軍人を演じなければいけないのだろうか?そう考えるとドイツ男優はかわいそうだと思う。

 

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