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ドイツで経験した人種差別。ドイツは日本と似た歴史の国で親日国のはずだが

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ドイツの戦車博物館で元ドイツ兵のおじいんさんと楽しい会話をした日に、ブレーメン駅前で背の高い2人の若いドイツ人女から明らかに人種差別的な行為をされた。 


1997年9月にムンスター戦車博物館を訪れて、元ドイツ兵のおじいさんと博物館で友達になって談笑をした後に、宿泊していたブレーメン駅近くのホテルに歩いて帰る途中に、駅前広場で地図を広げてホテルの位置を確認した。それで、地図をリュックにしまって頭を上げたら、身長180センチくらいの黒い革ジャンを着た若い女性が2人、僕の頭の上で両側から「シッ!」という声をかけて、笑いながら速足で去っていった。僕は身長が164センチで日本人でも小柄だから、丁度僕の頭の上で「シッ!」という声はした。これが、優しい声で「シッ」なら小悪魔タイプの女性からの歓迎の意味なのだろうが、明らかに「出ていけ!」というトーンの「シッ!」だった。それで、その2人の大柄な女どもは、他の小さな女性の通行人にも同じことをしていた。でも、僕は元ドイツ兵のおじいさんと戦車博物館で歓談した後だったし、それ以外にもフレンドリーな多くのドイツ人に会った後だったから、「ドイツの若者の中には、ああいう変な奴もいるんだな」くらいにしか思わなかった。

 

1999年にホームステイ先のホスト家族と散歩をした時に、子供連れの家族とすれ違ったのだが、2人の子供は僕を見ると「臭い」という感じで鼻を手で覆った。両親はニヤニヤ笑っていた。


次の差別行為は、1999年春にドイツ語学習のためにH家でホームステイをしていた時だった。H家の家族と友達の人たちと一緒に近所を散歩していると、前から小学校低学年と思われる小さなかわいい子供2人を連れた夫婦が歩いてきた。そしたら、子供たちは僕の顔を見るなり明らかに「臭い」という感じで、鼻を手で覆ったのだった。親は注意をするよりもその行為をむしろ促していて、僕の顔をニヤニヤ笑って見ながら子供と一緒に通り過ぎた。一緒に歩いていたH家の主人にこのことを言おうかと思ったのだが、そこでその親子と激しい喧嘩になるとH家の人々に迷惑をかけると思ったので、何も言わなかった。

その人種差別行為を子供たちにするように教育していた両親を見て、「明らかに間違った歴史認識を持った親であり、間違った親を持った子供たちもかわいそうに。恐らく、ナチス党の教えでアーリア人種(ナチスドイツ時代に定義された、理想的なドイツの白人のこと。身長180センチ以上で金髪で青い瞳の男性などが理想とされた)が世界で最優秀で、有色人種は劣等民族ということを信じていて実践しているのだろうけど、そのナチスドイツの最後の友達だったのが、黄色人種の日本人だと知らないとは。ヒトラー総統が1941年3月に日本の松岡外相とベルリンで会った時のフィルムなどを見れば、彼らも日本人への見方を変えるだろう」と僕は思った。その時は他のブログの記事でも書いたように、H家の近所に住む元ドイツ兵のおじいさんたちと仲良くしていたから、そのバカ親と子供のようなネオナチ思想の連中は、本当に哀れだとしか思わなかった。

 


最後に紹介する差別行為は2005年6月に再びH家に遊びに行った時に、H家の主人にシュツットガルト空港まで迎えに来てもらった時のことだった。空港にはH家の主人以外にもメル友になっていたW家の主人も来ていて、2人で僕を歓迎してくれた。それで3人で歩き出してしばらくすると、12歳くらいの男の子が僕に聞こえるような声で、[Du, Schwein!]「この、豚野郎!」と言ってしばらく睨んでいた。その時も一緒に歩いていた2人に言おうか迷ったけど、ドイツに到着早々、トラブルになるのも面倒なので何も言わなかった。

 

日本人が第二次大戦の同盟国だったドイツで人種差別行為を受けることは稀なことであり、中国人、ベトナム人などの出稼ぎ労働者と勘違いされたことが多いようだ。


それで、ここまでのドイツ人の日本人への差別行為を紹介すると、日本とドイツが第二次大戦時に軍事同盟を結んでいたということを知らない無学な若者と子供が、日本人を含む有色人種全員を差別の対象にしていることがわかるだろう。逆に軍事博物館、ヒトラーの山荘があったベルヒテスガーデンなどのナチスドイツに関係ある場所では、ドイツ人の中年以上の人たちが他のブログで紹介したように、ナチスドイツの本を読んでいる日本人の僕にすごく親切に接してくれた。

このことについては、2012年まで東北大学に勤務していたSも「T(僕のこと)がドイツでそのような人種差別を受けたのは、恐らく、中国人かベトナム人と誤解されたのだろうね。ネオナチの連中は中国人、ベトナム人などの出稼ぎ労働者をすごく嫌っているから。中には実際に観光ビザで入国したのにドイツで不法就労をしている中国人、ベトナム人がいるから。ヨーロッパ中のネオナチは日本人は差別しないんだよ。日本人は経済力も西ヨーロッパ諸国と同じかそれ以上で、”名誉白人”扱いだからね」と言っていた。ただし、誤解のないように書いておくが、これを教えてくれたSはドイツ政府の移民難民受け入れ政策支持であり、人種差別には大反対の人権派弁護士である。ただ、彼は彼の知っているネオナチに関する情報を教えてくれただけだった。

だから、僕もその後はドイツ国内で中国人が近寄って来たら、絶対に相手にせずに無視することにしたのだった。ドイツにいる中国人の出稼ぎ労働者、観光客などは、「同じアジア人なのだから仲良くしよう」という感じで、日本人に近寄ってくることがよくあるが、絶対に彼らと一緒に行動してはいけない。中国人と一緒に仲良く歩いているとドイツの右翼から攻撃されることもあるので、ネオナチのようなドイツ人に会ったらパスポートを見せて、「私は日本人の観光客だ」と言って日本人であることを証明するのが一番良い。「ラスト・オブ・カンプグルッペ」というドイツ軍の戦記を読んでいるドイツ軍マニアの方々なら、ミュンヘンの路上で著者のTYさんが数人のネオナチに絡まれたことがあるけど、ナチスドイツに詳しい日本人であることを証明したら、ネオナチの態度が180度変わって、「君は日本人か?明日、うちの党(ナチス党の後継政党であるNPDのこと)の事務所に来てくれないか?歓迎するよ」と言われたことを知っているだろう。

 

 

写真上は地球と人間で、いわゆる「地球市民」という理想的な地球上の人間のイメージ。しかし、実際はその概念とはほど遠い状態にある。写真下はドイツのニュルンベルクにあるナチス党大会が開かれた会場の跡地で、ナチスドイツ時代にはここでナチス党大会が開かれて、ヒトラー総統が会場に集まった党員に演説をした。内容はアーリア人種(ナチス党が規程した思想的なドイツ人のこと)の優越性、ドイツが第一次大戦の敗戦を乗り越えて再び強くなること、ユダヤ人の排斥などだった。ドイツにおいて人種差別を象徴する場所といえるが、今はナチス時代の恐怖政治の展示が行われている。

 

 

最後に、僕のブログを訪れてくれてありがとうございます。この記事のようにドイツにいた時に多くの人と交流した時の体験談以外にも、ドイツで10試合ほどブンデスリーガの試合を観戦していて、ドイツサッカーが好きな方に対して色々と興味深いブログ記事を書いているので、時間があったら他の記事も読んでみてください。ブログを読んだ感想のコメントを書いてもらうと嬉しいです。ドイツ語の勉強の方法、ナチスドイツ軍に関する記事も書いてますし、これからもそういう記事を書いていきます。

 

 

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