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ドイツ人で一番うけた話はサッカー選手のゴシップ話 

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僕が一番好きなドイツのサッカー選手は既に引退したエッフェンベルクだが、彼はサッカーでの活躍もすごかったが、プライベートでも問題が多い選手だった。

 

日本でよく知られているドイツのサッカー選手と言えば、バイエルン・ミュンヘンのサッカーの選手たち、特にGKのノイアーを始めとして、ミュラー、クロースなどだろう。2014年のワールドカップでドイツが世界王者になった頃は、クローゼ、ラームなども人気があったと思う。

だが、日本ではあまり知られていないがドイツ人なら誰でも知っている、「ドイツサッカー史上、最低で最高の選手」がいる。いや、正確に言えば「いた」。2004年に現役を引退した”反逆児”シュテファン・エッフェンベルク (愛称はエッフェ)である。

僕がドイツ人とドイツサッカーについて話す時に、
「一番好きなサッカー選手はもう引退したけど、シュテファン・エッフェンベルクだ」
と言うと、みんなゲラゲラ笑い出す。でも、少しモラルがある人なら、
「アイツはダメ!あんな奴を好きになってはダメ!アイツは人間として最低!」
と言って注意してくる。ドイツ人弁護士で東北大学法学部准教授を6年務めたSは、ドイツ人の妻とともに熱心なカトリックのキリスト教徒でモラルが高い人だったので、
「エッフェンベルクは嫌いだ」
とはっきりと言っていた。僕がエッフェンベルクを好きなのは、僕と彼は学年が同じだから。だから、僕がもしもドイツの学校に通っていたら彼とは同じクラスということになる。(笑)

エッフェは確かに素晴らしい選手だった。2001年にデビット・ベッカムのいたマンチェスター、ラウル、フィーゴなどのいたレアルを倒し、バイエルン をチャンピオンズ・リーグ王者に導いた立役者と言っても過言ではない。決勝では見事にPKを決めてみせた。それ以前にも、ボルシア・メンヒェングラドバッハ、セリエAのフィオレンティーナなどで活躍して、相手の選手たちからは「金髪の悪魔」と恐れられた。

 

エッフェンベルクは1994年ワールドカップでの「中指事件」、チームメイトの妻を不倫して強奪したなど、とにかくプライベートでの問題が多かった。

 

 

こんな素晴らしい業績の彼が、なぜ、「最悪の選手」とも言われているのかというと、ピッチ内外での「大問題児」だったからだ。

(中指事件)

1994年アメリカW杯の韓国戦で、エッフェは本来はMFなのにこの試合ではサイドバックをやらされた。エッフェのプレイは精彩を欠き、エッフェがボールを取られてドイツがピンチになることが多かった。

サッカー観戦に目の肥えた、厳しいドイツのサポーターたちが黙っているハズがない。
[Effe, raus, Effe, raus!!]「エッフェ、交代しろ!!」
の怒声とヤジが、スタジアムにいたドイツサポから容赦なく浴びせられた。そんな味方のサポに対して、エッフェは高々と右手の中指を突き上げた。 「〇ァック・ユー!」の意味である。ドイツ代表のフォクツ監督は当然ながら激怒してエッフェを交代させた。そして、代表から外してドイツへ強制送還した。エッフェの方も黙っておらず、
「サッカーのW杯なんてトーナメント戦なので、ただ運が良いチームが勝つだけだ。代表チームでのプレイはお金にならないから、もう2度とプレイしない」
と反撃して、本当にそれ以降は代表ではプレイしなかった。これ以後、ドイツでは中指を立てることを、”エッフェンベルク”と言うようになった。(爆笑)

(戦友の妻強奪事件)

2002年の日韓W杯後にエッフェはバイエルンを去り、ヴォルフスブルクでプレーしていた。この頃、エッフェの家族はドイツではなくてアメリカのマイアミに住んでいた。恐らく、アメリカは税金が安かったからだろう。

その頃、妻のマルティナがマイアミで浮気しているのを知り、激怒したエッフェはバイェルン時代共にプレーした戦友のシュトルンツの妻、クラウディアと関係を持ち始めた。マルティナの方も負けずにシュトルンツと関係を始めた。このプライベートでのゴシップが日本の「文春砲」みたいな感じで、ドイツのマスコミによって報道された。もし本当だったら、”スワッピング”である。こんな美味しいネタにドイツの多くのマスコミが飛びつかないハズがない。たちまち、ドイツ全土がこのスキャンダルで大騒ぎになった。

「元ドイツ代表、元バイエルンのスター選手のエッフェとシュトルンツ夫婦が、お互いにスワッピング!!」
というような見出しが、ドイツの「東京スポーツ」と言われる「ビルド」のような2流新聞と週刊誌を連日賑わせた。

 

この話をかつてドイツ語勉強のためにホームステイをしていたH家に、2005年6月に再び訪れた時にH家の夫婦に会話の話題にしたら、奥さんは、

「ドイツの女はお金が大好きで金持ちの男が好きだから、そうなるんでしょうね。ドイツの女は本当に金持ちで強い男を好むから」

と笑って言っていた。

「金持ちの男が好きなのは日本の女も同じで、どこの国の女も同じじゃないですか?」

と僕が聞き返すと奥さんは、

「でも、ドイツ女の金持ち好きは世界でも異常だと思う」

とさらに笑って言っていた。

日本のサッカー界にはまだエッフェンベルクのような「悪役」がいないから面白くない。監督とチームメイトとケンカするような選手がいれば面白いと思う。

 


ここでちょっと話を変えるが、ドイツ、いや、サッカーの伝統国には必ずといっていいほど、このような「悪役」の選手がいる。フランスのカントナ、ベンゼマ、イタリアのバロテッリ、イングランドのガスコインなどなど。同じように長い歴史のある日本プロ野球界でいえば、麻薬所持で有罪になった”番長・清原”のようなものだろう。

日本サッカーに欠けているのは、このような悪役だと思う。釜本は確かにガラが悪かったが、悪役というほどではなかった。悪役がいれば、J・リーグ、日本代表はもっと面白くなると思う。
「代表監督が○○と言ってるって?そんなの知らねえよ。オレはオレ様のサッカーをやるだけだ。監督の指示なんてどうでもいい。気に入らないなら代表辞めるぜ!」
などと、監督に徹底的に反抗するような選手がいてもいいと思う。

とにかく、今の日本のサッカーはまだつまらない!このブログに書いたエッフェのような、個性のある悪役の選手が必要だ!

 

写真上はかつてエッフェがプレイした、ボルシア・メンヒェングラドバッハのスタジアムに飾られているエッフェの写真。エッフェはバイエルンだけでなくて、ボルシア・メンヒェングラドバッハでもファンから愛された選手だった。写真下はドルトムンドにあるドイツサッカー博物館に飾られている、1993年から2003年の10年間でのブンデスリーガのベストプレイヤー。左サイドのミッドフィルダーにエッフェが選ばれている。写真でいうと、下の列の真ん中のバイエルンのユニフォームを着ている選手。2016年の5月に現地で僕が撮影した。

 

 

最後に、僕のブログを訪れてくれてありがとうございます。この記事のようにドイツにいた時に多くの人と交流した時の体験談以外にも、ドイツで10試合ほどブンデスリーガの試合を観戦していて、ドイツサッカーが好きな方に対して色々と興味深いブログ記事を書いているので、時間があったら他の記事も読んでみてください。コメントを書いてもらうと嬉しいです。ドイツ語の勉強の方法、ナチスドイツ軍に関する記事も書いてますし、これからもそういう記事を書いていきます。

 

 

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